腐女子な女!

「しまった!」


 口にしてからの後の祭り。


「それ、読んでみたいのだけど・・・。」


 勘弁してくれ。


「・・・昔の話よ・・・。」


 ・・・・・・・・・・・・つまらない・・・・ありきたり・・・・・・・・。


 発想が貧困・・・・文才がない・・・・・小説を書く以前の問題だ・・・・・。


「でも・・・。」


「私のことはいいの!」


 読まれてたまるか・・・。


 もう、十分だ。


 あんな思いをしてまで書きたいとは思わない。


 自分の中で、どれだけ面白いと思えるものを書いたって、結局は否定するものが現れるのがこの世界の現実。


 文才がない・・・才能がない・・・・・。


 分かってるよ。


 分かっているから、もう筆を置いたのだよ、私は・・・。


< 36 / 62 >

この作品をシェア

pagetop