腐女子な女!

「・・・ダメだったの?」


 ・・・・・・・つまらない・・・発想がありきたり・・・文才がない・・・小説を書く以前の問題だ・・・・。


「・・・。」


 私は黙って、クビを縦に振った。


 そして、そのまま言葉を続ける。


「この作品に出てくる、女の子が同人誌として売っていた本があるでしょ?あれ、元ネタなんてないよ・・・私の完全オリジナルだもの・・・。そして、その本がね・・・先輩に読んでもらった本だったりするのさ。」


 私は笑った。


 なぜか、よく分からないけど、笑った。


 忘れた過去だから、もう笑えるのだ。


 小説を書いて楽しいと思えた頃の私は、もう忘れ去った私の過去だ。


「・・・・・・・・・・。」


 佐倉くんは黙っていた。


 黙って、色々考えているみたいだった。


 そして・・・


「『なぜ、生きているのか?と問われたら「生まれたからだ」・・・と答えよう』」


 ・・・?


 一瞬何の話か分からなかった。


 だけど、すぐに理解する。


 その言葉は・・・


 そのセリフは・・・・・・・・・・・・。


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