色づいて、濁り、落ちていく
食べ終わり部屋に戻る。

ソファに並んで座り、氷河が美冬を手を両手で握った。
「美冬、今朝の話の続きしよ?」
「はい」
「美冬の気持ち、教えて?」
「私は、氷河さんが好きです」
「うん、やっぱそうだったんだね。
嬉しいなぁ」
「でも、怖いんです」
「ん?今日のこと?」
「はい。今はまだお世話係としてなので、氷河さんや金藤さんは私に残酷なとこを見せないようにしてくれてますが、恋人になるということはそうゆうことを受け入れて、時には私も戦わなきゃいけないってことですよね?
それがどうしても気がかりで、踏ん切りがつかないんです…」
少し俯いて話す美冬。

氷河は、片手を離して美冬の頭に優しく乗せた。
「美冬、勘違いしてるよ」
「え?」
「例え恋人同士になっても、今回のような怖い思いはさせないよ。それは今までと変わらない」
「氷河さん…」
「大丈夫。大好きな美冬を傷つけたり、怖がらせたりしない。だから僕の恋人になって!」
「はい」
「いいの!?」

「はい。氷河さんの恋人になります!」
美冬は氷河を真っ直ぐ見つめて言った。

「嬉しい!
嬉しいなぁ。どうしよう!嬉しい!こんな気持ちどう表現したらいい?」
氷河の表情がパッと明るくなり、満面の笑みになる。
こんな氷河の表情は、美冬も初めて見る。

「あ!てことは、キスしていいの?」
「へ?」
「美冬を抱いていいんだよね?」
「は?」
「一緒に風呂に入ったり」
「え?あの…」
「今日から、一緒に寝ようね!美冬を抱き締めて寝たいなぁ。
あ!手を繋いで寝るものいいね!」
美冬が戸惑うのをヨソに、一人で盛り上がる氷河。

「━━━あ、あの!!」
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