色づいて、濁り、落ちていく
ショップに着き、また当たり前のように手を支えられ車を下りる。

「え?あ、すみません峰原さん!」
車を降りた後、ショップを見て美冬が慌てる。
「え?」
「ここはダメです!」
「あ?ここだろ?若と来て、買ってたじゃん!」
「あの時は、氷河さんに買っていただいたからで、ここの値札“0”が多いんです。
私はそんなお金持ってません」
「は?そんなわけないだろ?
若にカードを貰ってるはずだ!」
「え?し、知ってたんですか!?」
「当たり前だろ?若に言われてんだから!
美冬に金を出させるなって!ほんとは、美冬の財布を取り上げたいと思ってるみたいだぞ」
「そうだったんだ…」
「なぁ、一応聞いておきたいんだが…
今までの買いもん、カードちゃんと使ってたよな?」
「え…」
「……ま、まさか!自分で払ってたのかよ!?」
「はい…」
「……」
「ん?峰原さん?」
仁士が急に黙り、フリーズしている。

「悪いが、今の聞かなかったことにさせてくれ!」
「え?」
「若が知ったら、俺と金藤は殺される。
美冬も、若のカードで払っているということにしておいてくれ!!
そして今後一切、自分の金を使うな!ちゃんとカードを使え!!いいな!」
「え?そんなことで、殺されるんですか!?」
「そんなことで、殺されるんだ。
若に…例外は通用しない!
言ったろ?
純粋で、真面目で、真っ直ぐで真剣。
若にとって、約束を破るなんてあり得ねぇんだ!」
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