色づいて、濁り、落ちていく
「若、お車の用意が━━
誰ですか?その女」
「美冬。僕の恋人」
「「は?」」
美冬と金藤が固まり、ハモる。
「は?って、何だ?
意味がわからない」
「若、恋人の意味をわかっておられますか?」
「は?好きな人のことだろ?
想いを寄せた相手のことだ」
「はい。では、その女は…」
「美冬!」
「は?」
「“その女”とは何だ!?美冬に対してそんな汚ない言い方をするな!」
「申し訳ありません。美冬とは、今日初めて会ったんですよね?」
「あぁ」
「美冬は若に想いを寄せてはいないですよね?」
「は?
美冬は、僕のこと好きじゃないの?」
美冬に向き直った、氷河。
「え…今初めてお会いしたので、そうゆう感情は…」
「じゃあ、どうすればいい?
どうすれば、美冬と恋人になれる?」
美冬は複雑だった。
最初は何か身体でも売られるのかと構えていたのに、恋人だと言う。
冗談を言ってるのかと思うが、自分に向ける氷河の視線は何の偽りもない“純粋な想い”だった。
「もっと知り合ってからでないとわかりません。
あの…若様は━━」
「氷河だ!」
「へ?」
「美冬に“若様”なんて呼ばれたくない!」
「あ、はい。氷河さんは、私のことを想って下さってるんですか?」
「あぁ。この辺が熱い。美冬と離れたくない。
それは、恋ではないの?」
氷河が自身の胸に触れながら、美冬を真っ直ぐ見る。
その目はあまりにも綺麗に澄んでいた。
「でしたら、お友達から始めるのはどうですか?
どっちにしても、もっと氷河さんのことを知ってからでないと…」
「そんなの待てない!友達なんていらない!」
「ですが…」
「でしたら、美冬を屋敷の若の世話係にしましょう。
それなら、若は一緒にいられる。美冬も若を知る事ができる」
金藤の提案で半ば強制的に美冬は、屋敷に連れて行かれたのだった。
誰ですか?その女」
「美冬。僕の恋人」
「「は?」」
美冬と金藤が固まり、ハモる。
「は?って、何だ?
意味がわからない」
「若、恋人の意味をわかっておられますか?」
「は?好きな人のことだろ?
想いを寄せた相手のことだ」
「はい。では、その女は…」
「美冬!」
「は?」
「“その女”とは何だ!?美冬に対してそんな汚ない言い方をするな!」
「申し訳ありません。美冬とは、今日初めて会ったんですよね?」
「あぁ」
「美冬は若に想いを寄せてはいないですよね?」
「は?
美冬は、僕のこと好きじゃないの?」
美冬に向き直った、氷河。
「え…今初めてお会いしたので、そうゆう感情は…」
「じゃあ、どうすればいい?
どうすれば、美冬と恋人になれる?」
美冬は複雑だった。
最初は何か身体でも売られるのかと構えていたのに、恋人だと言う。
冗談を言ってるのかと思うが、自分に向ける氷河の視線は何の偽りもない“純粋な想い”だった。
「もっと知り合ってからでないとわかりません。
あの…若様は━━」
「氷河だ!」
「へ?」
「美冬に“若様”なんて呼ばれたくない!」
「あ、はい。氷河さんは、私のことを想って下さってるんですか?」
「あぁ。この辺が熱い。美冬と離れたくない。
それは、恋ではないの?」
氷河が自身の胸に触れながら、美冬を真っ直ぐ見る。
その目はあまりにも綺麗に澄んでいた。
「でしたら、お友達から始めるのはどうですか?
どっちにしても、もっと氷河さんのことを知ってからでないと…」
「そんなの待てない!友達なんていらない!」
「ですが…」
「でしたら、美冬を屋敷の若の世話係にしましょう。
それなら、若は一緒にいられる。美冬も若を知る事ができる」
金藤の提案で半ば強制的に美冬は、屋敷に連れて行かれたのだった。