色づいて、濁り、落ちていく
ベットに移動して氷河が美冬を組み敷き、何度もキスをする。
だんだん深くなっていく。

「ンンン…氷河さ…す、きぃ」
不意の美冬の言葉が、氷河を興奮させる。

後はもう、感情のままに…

「どうしよう…幸せだ。
美冬とのセックスは、言葉にできない幸福がある。
気持ちよくて、キスよりも比べ物にならないくらいクセになる…」
「んぁぁ…あ…ん…ぁ…ひょ…が…さ…」
「くっ…美冬…美冬。大好き…大好きだよ…
愛してる…」
氷河は身体中の欲を吐き出しても、全然足りなかった。

もっと…
もっと…
もっと…

指を絡めて握り、何度も何度も愛し合った。

「はぁはぁ…氷河さん…泣いてる…?」
「僕、泣いてる?」
氷河の腕枕で、向き合うように横になっている。美冬が氷河の汗で張り付いた前髪を優しく拭う。
「はい、ここ…涙が…」
そのまま美冬は、氷河の目元をなぞった。

「幸せだからかな?」
「フフ…」
「美冬は?幸せ?」
「はい!もちろん!」
「フフ…嬉しいな」
それからしばらくお互いに頭を撫で合ったり、キスし合ったりして幸せに浸る二人。

「あ!そうだ!氷河さん、ちょっと待っててください!」
「ん?」
氷河の腕から出て一度ベッドから下り、バッグをごそごそして戻ってきた美冬。
「これ、氷河さんに…」
「え!?プレゼントってこと!?」
ベッドに座り、綺麗に包装された箱を渡した。

氷河も起き上がり、美冬の前にあぐらをかいて座る。
「はい。恋人同士になれたら、渡したいなぁって思ってて…」

「開けていい?」
ゆっくり氷河が包みを開ける。
中にはペアネックレスが入っていた。
< 30 / 52 >

この作品をシェア

pagetop