色づいて、濁り、落ちていく
「あと、底も見てください」
「底?」
そこには“M to H”を彫っていた。
「凄いね。美冬はどうしてこんな嬉しいプレゼントを思いつけるの?
ありがとう!嬉しい!
この気持ちは、どうやって表現したらいい?」
「フフ…氷河さんのその笑顔と言葉だけで、十分ですよ!」
二人が微笑み合っていると、二人の女性が氷河と美冬の前に来た。
二人共氷河の管轄するクラブのママで、毎年クラブを代表してパーティーに出席しているのだ。
「若様、私達からのプレゼントも受け取っていただけますか?」
「いらない」
「「「え…」」」
美冬と女性二人がハモる。
「いらない。美冬以外からは今度一切何も貰わない。
仕事以外でもう…美冬以外と関わらない」
女性二人を見上げ、答えた氷河。
そこには美冬に向けていた微笑みの欠片もない。
氷河は美冬以外の人間を、極端に嫌悪するようになっていた。
「あ…氷河さん!」
「ん?何?」
美冬にはとても優しく微笑む。
「受け取ってあげましょ?
せっかく氷河さんの為に用意してくださったんだから」
「そう?美冬が言うなら、貰う」
そう言って、片手で奪うように女性の手から抜き取った。
「━━━氷河さん!」
「何?」
「そんな貰い方、失礼ですよ!」
「え…美冬、どうして怒るの?
僕のこと嫌いになったの?」
急に狼狽し、今にも泣きそうな顔になる氷河。
まさに、母親に叱られた子どものようだ。
ママ達を始め、組員達も驚いている。
それもそのはず。
氷河に説教など、あり得ない行為だ。
しかもあの氷河が、狼狽えている。
「底?」
そこには“M to H”を彫っていた。
「凄いね。美冬はどうしてこんな嬉しいプレゼントを思いつけるの?
ありがとう!嬉しい!
この気持ちは、どうやって表現したらいい?」
「フフ…氷河さんのその笑顔と言葉だけで、十分ですよ!」
二人が微笑み合っていると、二人の女性が氷河と美冬の前に来た。
二人共氷河の管轄するクラブのママで、毎年クラブを代表してパーティーに出席しているのだ。
「若様、私達からのプレゼントも受け取っていただけますか?」
「いらない」
「「「え…」」」
美冬と女性二人がハモる。
「いらない。美冬以外からは今度一切何も貰わない。
仕事以外でもう…美冬以外と関わらない」
女性二人を見上げ、答えた氷河。
そこには美冬に向けていた微笑みの欠片もない。
氷河は美冬以外の人間を、極端に嫌悪するようになっていた。
「あ…氷河さん!」
「ん?何?」
美冬にはとても優しく微笑む。
「受け取ってあげましょ?
せっかく氷河さんの為に用意してくださったんだから」
「そう?美冬が言うなら、貰う」
そう言って、片手で奪うように女性の手から抜き取った。
「━━━氷河さん!」
「何?」
「そんな貰い方、失礼ですよ!」
「え…美冬、どうして怒るの?
僕のこと嫌いになったの?」
急に狼狽し、今にも泣きそうな顔になる氷河。
まさに、母親に叱られた子どものようだ。
ママ達を始め、組員達も驚いている。
それもそのはず。
氷河に説教など、あり得ない行為だ。
しかもあの氷河が、狼狽えている。