色づいて、濁り、落ちていく
声をかけ続けて、二ヶ月半位たった頃。
相変わらず氷河以外には、無表情な美冬。
「美冬」
「峰原さん」
「今日は、若と気持ちが通じ合った日の話をしよう」
仁士と美冬の毎日の会話━━━━━━
仁士は、美冬が氷河と出逢った日からどんなことがあって、美冬がどんな風に接していたかを一つ一つゆっくり話しかけていた。
「美冬は、覚えてる?
若と気持ちが通じ合ったが、恥ずかしいからってんで、若とのセックスを拒否したってやつ」
「………」
美冬は、無表情で見てるだけだ。
それでも仁士は、ただ語りかけるように話を続ける。
「でも、キスはしたって照れてただろ?」
「………フッ…」
「━━━━━え……?美冬?
今、笑っ…た?」
確かに今、少し微笑んだ。
「美冬!!
あのあと、若の為にワンピースを買いに行ったよな?
あと━━━━━」
「ペア…の、ネックレ…ス…」
「そう!!それだ!」
すると、今度は美冬がはっきり微笑んだのだ。
「美冬!」
「峰原さん」
仁士が嬉しそうに笑うと、美冬も微笑んだ。
「美冬、感情、思い出した?」
「は…い…」
まだまだだろう。
でも、これなら━━━━━━━
「━━━━━そうか。
ただ、峰原」
「はい」
「これが“最初で最後の”賭けだ」
「━━━━はい」
相変わらず氷河以外には、無表情な美冬。
「美冬」
「峰原さん」
「今日は、若と気持ちが通じ合った日の話をしよう」
仁士と美冬の毎日の会話━━━━━━
仁士は、美冬が氷河と出逢った日からどんなことがあって、美冬がどんな風に接していたかを一つ一つゆっくり話しかけていた。
「美冬は、覚えてる?
若と気持ちが通じ合ったが、恥ずかしいからってんで、若とのセックスを拒否したってやつ」
「………」
美冬は、無表情で見てるだけだ。
それでも仁士は、ただ語りかけるように話を続ける。
「でも、キスはしたって照れてただろ?」
「………フッ…」
「━━━━━え……?美冬?
今、笑っ…た?」
確かに今、少し微笑んだ。
「美冬!!
あのあと、若の為にワンピースを買いに行ったよな?
あと━━━━━」
「ペア…の、ネックレ…ス…」
「そう!!それだ!」
すると、今度は美冬がはっきり微笑んだのだ。
「美冬!」
「峰原さん」
仁士が嬉しそうに笑うと、美冬も微笑んだ。
「美冬、感情、思い出した?」
「は…い…」
まだまだだろう。
でも、これなら━━━━━━━
「━━━━━そうか。
ただ、峰原」
「はい」
「これが“最初で最後の”賭けだ」
「━━━━はい」