色づいて、濁り、落ちていく
そう━━━氷河は“全て”知っていた。
銀蔵と仁士の計画の全てを━━━━━━
「金藤」
「は、はい!」
「車」
「はい!」
今回の銀蔵と仁士の計画に関わった組員達も、氷河一人に殺されていた。
「美冬、もう大丈夫だよ!」
「はい。
あの…峰原さんは?」
「仁士はね。
親父と手を組んで、僕と美冬を引き裂こうとしてたんだよ?
酷いでしょ?」
「………」
“逃げろ!!”
美冬の耳に、仁士の声が響いた。
頭を横に振る、美冬。
(峰原さん、どうしてあんなことを……
私なんかの為に………)
「氷河さん」
「ん?」
「私は、氷河さんから離れません。
なので、もう……組員さんに手を掛けるのは……」
「うーん。それは、約束できないよ」
「どう…して……」
「金藤にも言っておく」
「はい」
「僕と美冬を引き裂く奴は、相手が誰でも生きる価値はない」
“最初から”間違っていたのかもしれない━━━━━
銀蔵が、氷河を“無情”に育てたこと。
人には“感情”がある。
そこがいいと思う。
確かに感情で、人は“強くも弱くも”なる。
でも“感情”があるから、人は“幸せ”を感じられるのではないのだろうか。
そして“今度こそ”美冬の中にある感情は………
…………死んでしまった。
もう━━━━━
氷河と美冬を邪魔するモノは、
いない………
終
銀蔵と仁士の計画の全てを━━━━━━
「金藤」
「は、はい!」
「車」
「はい!」
今回の銀蔵と仁士の計画に関わった組員達も、氷河一人に殺されていた。
「美冬、もう大丈夫だよ!」
「はい。
あの…峰原さんは?」
「仁士はね。
親父と手を組んで、僕と美冬を引き裂こうとしてたんだよ?
酷いでしょ?」
「………」
“逃げろ!!”
美冬の耳に、仁士の声が響いた。
頭を横に振る、美冬。
(峰原さん、どうしてあんなことを……
私なんかの為に………)
「氷河さん」
「ん?」
「私は、氷河さんから離れません。
なので、もう……組員さんに手を掛けるのは……」
「うーん。それは、約束できないよ」
「どう…して……」
「金藤にも言っておく」
「はい」
「僕と美冬を引き裂く奴は、相手が誰でも生きる価値はない」
“最初から”間違っていたのかもしれない━━━━━
銀蔵が、氷河を“無情”に育てたこと。
人には“感情”がある。
そこがいいと思う。
確かに感情で、人は“強くも弱くも”なる。
でも“感情”があるから、人は“幸せ”を感じられるのではないのだろうか。
そして“今度こそ”美冬の中にある感情は………
…………死んでしまった。
もう━━━━━
氷河と美冬を邪魔するモノは、
いない………
終