甘えたいと甘やかしたい
「………ゃん!なぎちゃん!」

「………あ、ゆず」
いつの間にかぼーっとしていたらしく目の前に柚須の顔があった

「ぼーっとしてた、熱ある…?」
したから顔をのぞき込んできてぷいっと顔を背ける

「あ!目、そらした!」

「なんだぁ、なぎちゃん照れてんのか?」

「なぎちゃんぃぅ「なぎちゃんって呼んじゃダメ」」

驚いてゆずを見る

「……あ、ゴメン」
ゆずのはっきりとした意見にメルも驚いていた

「“なぎちゃん”は、私だけの呼び方なの」
むぅぅと頬を膨らませてメルを睨んでいる

「あ、え…と…」

「ゆず」 
ゆずの目を手で覆って引き寄せる

「おわっ…!?」

「まっすぐ目、見ちゃダメ」
そのままゆずのおなかに手を回し、後ろからぎゅうっと抱きしめる

「…!?渚が…だ、大胆…」
メルは驚いたかのように…いや、驚いてどこかに行ってしまった

「なぎちゃん…!やっぱり熱あるよ!」
顔だけ振り返ってコツンとおでこをあわせてくる
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