平凡な私の獣騎士団もふもふライフ4
一般の馬車の通行が止められた大通りでは、大道芸が披露され、ピエロが場を盛り上げ、サーカス集団によるパレードやたくさんの風船も飛び交った。
「き、緊張する……」
大聖堂の控室でウエディングドレスに着替えさせられたリズは、髪も結い上げて化粧もバッチリの姿で、椅子の上でガチガチになって震えていた。
当初は『城から眺める』予定だったのに、まさかの両陛下も式場参加となった。しかも大教会の外には、結婚を見届けたいとして大勢の王都民が押し寄せている。
新郎新婦登場までの間、ジェドと控え室で待機中だ。
友人代表挨拶で、順番が変わって、今度はニコラスが喋り始めるのが鈍く聞こえてきた。ドッと笑いを起こすが、やっぱりリズの緊張は和んでくれない。
「こんな大事な結婚式になってしまうだなんて……」
もし、いつもの不運でこけてでもしまったらと考え、長いウエディングドレスの裾へ目を落とす。ジェドに恥をかかせられない。
そう思って、落ち着かずドレスを上げたり下げたりする。その様子を、向かいの皮張りの椅子からジェドが面白そうに眺めていた。
「一生一度の結婚式に相応しいじゃないか。俺は、大勢の人に『俺の妻だ』とリズを見せつけられて、嬉しいけど」
「もうっ、団長様ったら」
咄嗟に顔を上げたリズは、見ている彼の表情に目を留めて赤面した。
「き、緊張する……」
大聖堂の控室でウエディングドレスに着替えさせられたリズは、髪も結い上げて化粧もバッチリの姿で、椅子の上でガチガチになって震えていた。
当初は『城から眺める』予定だったのに、まさかの両陛下も式場参加となった。しかも大教会の外には、結婚を見届けたいとして大勢の王都民が押し寄せている。
新郎新婦登場までの間、ジェドと控え室で待機中だ。
友人代表挨拶で、順番が変わって、今度はニコラスが喋り始めるのが鈍く聞こえてきた。ドッと笑いを起こすが、やっぱりリズの緊張は和んでくれない。
「こんな大事な結婚式になってしまうだなんて……」
もし、いつもの不運でこけてでもしまったらと考え、長いウエディングドレスの裾へ目を落とす。ジェドに恥をかかせられない。
そう思って、落ち着かずドレスを上げたり下げたりする。その様子を、向かいの皮張りの椅子からジェドが面白そうに眺めていた。
「一生一度の結婚式に相応しいじゃないか。俺は、大勢の人に『俺の妻だ』とリズを見せつけられて、嬉しいけど」
「もうっ、団長様ったら」
咄嗟に顔を上げたリズは、見ている彼の表情に目を留めて赤面した。