平凡な私の獣騎士団もふもふライフ4
紅茶を飲み干した獣騎士が、庭へと向かいながら、ふと声を投げてきた。
「結婚式まで予定も結構入ってると思うけど、頑張れ。必要なら助太刀するからさ」
向けられた笑顔は、優しげだ。他の獣騎士たちも、いつの間にかみんな同じ表情を浮かべてリズを見ていた。
いつだって、家族みたいに温かいみんな。獣騎士は家族みたいなもの、と以前ジェドが言っていた言葉の通りだった。
「ありがとうございます」
リズが微笑み返すと、獣騎士たちが密かにホッとして空気が和やかになる。
気づいたジェドとコーマックが、ひとまず休戦するようにソファに座り直し、むすっとした顔を横にそむけてティーカップを口につけていた。
「ウエディングドレス、今日デザインを見て、オーケーだったら仕上げだっけ?」
「はい。今日で採寸も合わせる予定です」
そして来週には試着だ。
リズは、その日程を思い出してドキドキした。ウエディングドレスの用意を提案された時は恐縮したが、ジェドと彼の両親が相応しいものをと考えてくれたのも嬉しかった。
その時、獣騎士の一人が、「ふむ」と顎に手をあてる。
「リズちゃんが悩んでいるのは、ドレスじゃなくて団長が隠しもしない色気だよな」
「い、色……!? いえ、そういうわけではっ」
「よし! それならシモンを連れていけ! 緩和材だ!」
「結婚式まで予定も結構入ってると思うけど、頑張れ。必要なら助太刀するからさ」
向けられた笑顔は、優しげだ。他の獣騎士たちも、いつの間にかみんな同じ表情を浮かべてリズを見ていた。
いつだって、家族みたいに温かいみんな。獣騎士は家族みたいなもの、と以前ジェドが言っていた言葉の通りだった。
「ありがとうございます」
リズが微笑み返すと、獣騎士たちが密かにホッとして空気が和やかになる。
気づいたジェドとコーマックが、ひとまず休戦するようにソファに座り直し、むすっとした顔を横にそむけてティーカップを口につけていた。
「ウエディングドレス、今日デザインを見て、オーケーだったら仕上げだっけ?」
「はい。今日で採寸も合わせる予定です」
そして来週には試着だ。
リズは、その日程を思い出してドキドキした。ウエディングドレスの用意を提案された時は恐縮したが、ジェドと彼の両親が相応しいものをと考えてくれたのも嬉しかった。
その時、獣騎士の一人が、「ふむ」と顎に手をあてる。
「リズちゃんが悩んでいるのは、ドレスじゃなくて団長が隠しもしない色気だよな」
「い、色……!? いえ、そういうわけではっ」
「よし! それならシモンを連れていけ! 緩和材だ!」