平凡な私の獣騎士団もふもふライフ4
「馬鹿もん。自然にナンパするな。それから、エスコートするのは婚約者の俺だ」
「心が狭い大人だなー。どうせ少し待てば結婚して、同棲なのに」
「お前、本気でリズを狙ってるわけじゃないだろうな?」
「何、心配してんの? 俺、別にベッドまでエスコートって言ってないのに、痛ぁ!」
さすがませた少年、シモン君……。
リズとコーマックたちは、弱々しく笑った。発言は際どいのに嫌な気持ちがしないのも、美少年な彼が無垢なせいだろう。
◆§◆§◆
シモンも仕立て屋へ同行することになり、伯爵家の馬車に三人で乗り込んだ。
ジェドと二人きりでないのは助かった。ぎすぎすしていた空気もシモンの陽気さに解け、気づけばリズも今朝のキスの一件を許していた。
ウエディングドレスを作ってくれる仕立て屋は、王族御用達の名店だ。
顔を合わせての打ち合わせは緊張した。しかし、ジェドとの間の空気も和やかになっていたから、挨拶のあとはスムーズにいった。
時間を気にせず、店内で話し合いができたのも幸いしたのだろう。軍服のシモンがいるおかげで、カルロも一緒になって外で待ってくれていた。
「どうだった? 団長のセンス、大丈夫だった? いてっ」
店を出たところで、段差に腰かけているシモンが声をかけてきた。その直後、彼の頭にジェドの拳骨が落ちた。
「俺もな、センスには自信がある」
「心が狭い大人だなー。どうせ少し待てば結婚して、同棲なのに」
「お前、本気でリズを狙ってるわけじゃないだろうな?」
「何、心配してんの? 俺、別にベッドまでエスコートって言ってないのに、痛ぁ!」
さすがませた少年、シモン君……。
リズとコーマックたちは、弱々しく笑った。発言は際どいのに嫌な気持ちがしないのも、美少年な彼が無垢なせいだろう。
◆§◆§◆
シモンも仕立て屋へ同行することになり、伯爵家の馬車に三人で乗り込んだ。
ジェドと二人きりでないのは助かった。ぎすぎすしていた空気もシモンの陽気さに解け、気づけばリズも今朝のキスの一件を許していた。
ウエディングドレスを作ってくれる仕立て屋は、王族御用達の名店だ。
顔を合わせての打ち合わせは緊張した。しかし、ジェドとの間の空気も和やかになっていたから、挨拶のあとはスムーズにいった。
時間を気にせず、店内で話し合いができたのも幸いしたのだろう。軍服のシモンがいるおかげで、カルロも一緒になって外で待ってくれていた。
「どうだった? 団長のセンス、大丈夫だった? いてっ」
店を出たところで、段差に腰かけているシモンが声をかけてきた。その直後、彼の頭にジェドの拳骨が落ちた。
「俺もな、センスには自信がある」