吸血鬼くんと、キスより甘い溺愛契約〜無気力なイケメン同級生に、とろけるほど愛されています〜
「……反応がいちいち可愛いね」
「そ、そんな見つめないで……ください」
「無意識に堕としにかかるタイプ?」
「はへ?」
さっきから可愛いとか慣れないこと言われるし、距離が近いし……!
こ、ここは何か違う話を振ったほうがいいような……!
「あ、あの! 名前……教えてください!」
「都叶音季」
「とがの、とき……くん」
名前まで珍しいというか魅力的。
だって、ぜったい周りの男の子にはいなさそうだもん。
「音季って呼んでよ」
「え、えっと……音季くん……っ?」
「ふっ……なんで疑問形なの」
「よ、呼ぶの慣れてなくて」
初対面だっていうのに、お構いなしに距離を縮めてくるし。
わたしが不慣れなだけで、いまどきはこれくらいが普通なのかなぁ。