吸血鬼くんと、キスより甘い溺愛契約〜無気力なイケメン同級生に、とろけるほど愛されています〜



学費免除の特待生の対象となるには、学園に通っている吸血鬼と契約を結んでいるのが大前提らしい……。


それにプラスして、入学試験の成績と、定期的に行われるテストで上位の成績を取るのが条件みたい。


そもそも、吸血鬼と契約するって、どういうことなんだろう?


理解が追いついてないわたしに、音季くんがわかりやすく説明をしてくれた。




「人間と吸血鬼が契約したら、吸血鬼は契約した人間の血しか飲めなくなる。他の人間の血を飲んだら、死ぬ。人間も契約した吸血鬼以外には血をあげられなくなる。まあ、契約の解除もできるけどね」




つまり……契約をしたら、吸血鬼に血をあげなきゃいけないってこと?

あまり現実味のない話なので、想像がつかない。


「ど、どうしよう……っ」


肝心なところが抜けていたんじゃ、話にならないよぉ……。

もう今さら学園を辞められないし、かといって在籍しても学費を払えないから退学になっちゃう。


せっかく、お母さんへの負担を少しでも減らそうと思ったのに、入学早々に出鼻をくじかれるなんて。

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