吸血鬼くんと、キスより甘い溺愛契約〜無気力なイケメン同級生に、とろけるほど愛されています〜
というか、吸血鬼に噛まれちゃったら噛まれた人間も、吸血鬼になっちゃうとかいう迷信みたいなのあるけど。
それを音季くんに聞いてみたら、フッと笑いながら「真白は吸血鬼にはならないよ。それがほんとだったら世の中、吸血鬼ばっかになるよ」って言われちゃった。
「でも……音季くんは、それでいいの?」
「……別にいーよ。相手が真白なら」
んんん。テキトーすぎるよ……。
契約の相手って、そんな簡単に決めていいのかな……?
だって、さっき契約したらずっとそばにいてもらうことになるって言っていたから。
それって、どれくらいの期間なの?
在学してる間……?
それとも一生……?
でも、契約の解除もできるみたいだし、あまり深く考えなくていいのかな。
「契約の方法が結構特殊だけど」
「ど、どうするの?」
「んー……俺もなんとなくしか、やり方知らない」
「えぇ」
音季くんはテキトー感が強いし、自分のことにあまり興味関心がなさそう。
初対面のわたしと、簡単に契約してもいいよとか言っちゃうくらいだし。