吸血鬼くんと、キスより甘い溺愛契約〜無気力なイケメン同級生に、とろけるほど愛されています〜
でも、音季くんは強引にしてこない。
抱きしめながら、優しく頭をポンポンしてくれたり。
怖くないよって、頬を撫でてくれたり。
ギュッと抱きしめられると安心する。
「……痛かったら言って」
契約したときと同じように、首筋を舌で慣らすように舐めて。
そのあとチクッと痛みが走る。
そのまま深く噛まれて……。
このときがいちばん痛い……かも。
「ぅ……」
音季くんの肩に置いている手に、ギュッと力が入る。
「……痛い?」
「だい、じょうぶ……っ」
痛いのは、ほんの一瞬。
血を吸われてるときは、そんなに痛くなくて。
ただ、身体から何かが抜けていくような感覚があって、ちょっとずつ力が入らなくなる。
こういう行為に慣れてないから、まだ身体がうまくついていかないのかな。