吸血鬼くんと、キスより甘い溺愛契約〜無気力なイケメン同級生に、とろけるほど愛されています〜
***
――迎えた翌朝。
「ん……」
朝は弱くて、まだ眠気が覚めない。
でも、入学式には遅刻できないから。
早く起きなきゃ……と思いながら、布団の中で身体を動かすと。
あれ……わたしひとりで寝ていたはずなのに、自分以外の体温を感じるのはどうして?
「へ……っ、なななんで音季くんが……!?」
目を開けたら、いきなり音季くんの寝顔が飛び込んできて、ばっちり目が覚めちゃったよ……!
「んー……ましろ」
「ひゃっ……音季くん! 寝ぼけてないで起きて……!」
「……暴れないでおとなしくして」
音季くんの腕の中でジタバタしても離してくれない。
昨日の夜、たしかに別々のベッドに入って眠りについたはずなのに!