吸血鬼くんと、キスより甘い溺愛契約〜無気力なイケメン同級生に、とろけるほど愛されています〜
「そういえば、さっき入学式で在校生代表として挨拶してた生徒会長さんとか王子様みたいだったよね。緋羽ちゃんはそんな感じの男の子が好きなの?」
まさに女の子みんなが理想としていそうな、完璧な見た目だったなぁって。
舞台は遠かったから、そんなにはっきり顔は見えなかったけど、生徒会長さんが壇上にあがった瞬間に女の子たちがざわざわしていたし。
簡単に自己紹介していたその生徒会長さんの名前は、神結空逢(かみゆい そあ)。
名前まで王子様みたい。
「んー。神結先輩は、たしかにかっこいいし完璧な王子様だけど、残念ながら可愛いお姫様がそばにいるから!」
「可愛いお姫様?」
「ほら、神結先輩が挨拶する前に、ずっと横に立ってた可愛い人いたでしょ? 漆葉恋音(うるは このん)先輩。あの人が神結先輩の彼女だって、みんな噂してるよ~」
「そ、そうなんだ」