吸血鬼くんと、キスより甘い溺愛契約〜無気力なイケメン同級生に、とろけるほど愛されています〜
エレベーターの扉が開いた瞬間、生徒会室と書かれたプレートが飛び込んできた。
どうやら、この校舎の最上階は生徒会室しかないみたい。
目の前の大きな茶色の扉を軽くノックすると。
しばらくしてギィッと音を立てて開き、中から可愛らしい笑顔を浮かべた女の人が出てきた。
大きなぱっちりした瞳に、まばたきするたびに揺れる長いまつげ、ぷっくりした唇。
お人形さんみたいな容姿で、身体も細くてすごく華奢。
品があって控えめな雰囲気を持ち合わせてる。
「都叶音季くんと忽那真白さんですか?」
「あっ、はい。そうです!」
声まで、ものすごく可愛い。
さっき神結先輩の横に立っていた、漆葉先輩だ……!