吸血鬼くんと、キスより甘い溺愛契約〜無気力なイケメン同級生に、とろけるほど愛されています〜



「さてと。それじゃあ、あらためて入学おめでとう。わざわざ生徒会室まで足を運んでもらって申し訳ないね」


相変わらず口角をあげて、笑顔を崩さないまま。



「単刀直入に言うと、今日ここに呼んだのはキミたちが特待生に選ばれたから。学年で人間から3人、吸血鬼から3人。毎年総合的に見て選ぶことになっているんだ」


今この場にいるのは、わたしと音季くんを含めて全員で6人。



「入学試験の結果と、契約していることを条件に選ばれたのがキミたち。この6人を特待生にするっていうのが決まったから、今日はそれの報告かな」


神結先輩がそう言うと、すぐに漆葉先輩が全員に四角い小さめの白いケースを手渡した。


「それは特待生の証でもある特別な校章。他の生徒とは違うから、キミたちにはこれをつけてもらうことになる」


ケースを開けたら、桜の校章が入っていた。


パッと見た感じ、今つけているものとそんなに変わらないような。


あっ、でもクリスタルみたいな石が真ん中に埋め込まれている。

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