吸血鬼くんと、キスより甘い溺愛契約〜無気力なイケメン同級生に、とろけるほど愛されています〜
「では、なんらかの理由で契約している人間が血をあげられない状態になった場合。そういうときのために、輸血用のタブレットがあるの」
錠剤のようなものがいくつか入っている、小さな四角い透明のケースが配られた。
「吸血鬼はもちろん、人間側もこれは必ず持ち歩くようにしてね。いつ何が起こるかわからないから」
これを飲むと吸血したときと同じ効果があるらしくて、契約している人間が血を与えられない場合の、吸血鬼にとってのライフラインになる大切なものみたい。
「ただし、吸血鬼側の出血が多量の場合は、これだけじゃ対応できないから、すぐに輸血してもらうこと。医務室には輸血用の血がストックしてあるから」
輸血用の血に関しては、特殊な作り方をしていろんなものが配合されているので、身体に取り込んでも問題ないとのこと。
そして、万が一すごく大きなケガをしてしまった場合は、医務室や集中治療室で治療を受けることもできるみたい。