吸血鬼くんと、キスより甘い溺愛契約〜無気力なイケメン同級生に、とろけるほど愛されています〜
さっきまでとは違って、ちょっと元気がなさそうでシュンッとしてる。
うっ……これくらいで許そうとしちゃうの、単純すぎるかな。
でもでも、ここで心を鬼にしないと、音季くんの思うがままになっちゃう。
「真白にやだって言われて心が死んだ、無理」
「えぇ……っ」
「このまま俺が死んでもいーの?」
「それはダメ……だけど」
「んじゃ、やだって言ったの撤回して」
極めつきは抱きしめる力をギュッと強くして、全身で甘えてくるから、うまく丸め込まれちゃう。
「う……、音季くんずるい……っ」
「……なんもずるくないでしょ」
わたしが怒っても、簡単に許してもらえるって、ぜんぶ計算してそうだもん。