吸血鬼くんと、キスより甘い溺愛契約〜無気力なイケメン同級生に、とろけるほど愛されています〜
「ケガした指。血が止まってよかったね」
さっきまで止まりそうになかったのに、今はピタッと止まっている。
「えっ、手当てもしてないのに……」
「……知らない? 人間が出血したとき、吸血鬼がその血を舐めると出血が止まるって」
「そ、そうなんですね」
はっ……というか、こんな日差しが当たる場所にいて、気分とか悪くなったりしないのかな。
「あ、あの、日陰に移動しますか?」
「……急にどーしたの?」
「吸血鬼は日光に弱いって、聞いたことあって」
これって迷信かな。
そもそも人間と同じように生活してるんだから、別に平気なのかな。
吸血鬼に出会ったことがないから、よくわかんない。