吸血鬼くんと、キスより甘い溺愛契約〜無気力なイケメン同級生に、とろけるほど愛されています〜



「ケガした指。血が止まってよかったね」


さっきまで止まりそうになかったのに、今はピタッと止まっている。


「えっ、手当てもしてないのに……」


「……知らない? 人間が出血したとき、吸血鬼がその血を舐めると出血が止まるって」


「そ、そうなんですね」


はっ……というか、こんな日差しが当たる場所にいて、気分とか悪くなったりしないのかな。


「あ、あの、日陰に移動しますか?」

「……急にどーしたの?」


「吸血鬼は日光に弱いって、聞いたことあって」


これって迷信かな。

そもそも人間と同じように生活してるんだから、別に平気なのかな。

吸血鬼に出会ったことがないから、よくわかんない。

< 8 / 64 >

この作品をシェア

pagetop