僕は、心の中の君と永遠に…

僕は岩手で買ったお土産を手渡した。
「岩手まで行ったのね。お父さんには明日にでも渡してくるから……。それと楽しかった？」
父はというと、数年前から遠くに出張に行っている。おそらくは僕の治療費を稼ぐためだろう。母が定期的に会いに行っている。僕は数年前に一度だけ母について行って会ったのだが母と同様に目の下にくまがあり、申し訳なくてそれ以来会えていない。会っていないと言った方が正しいかもしれない。今思えばくだらない理由だ。と思うけど、僕は山本さんの家に行った時に見た家族写真を思い出す。
「楽しかったよ。それとさ…僕もついて行ってもいい？」
気づいたらそう口にしていた。
母は目を見開いてた。それもそうだ今まで父に会うのを拒んでいたのだから。