僕は、心の中の君と永遠に…
そう嘘をついた。これは必要のある嘘があるのだから、罪悪感は全くない。いや、少しだけある。
「なんだよ、心配して損したわ。あんまり夜更かしはいけませんよー」
やっぱり蓮は普通に良いやつだな、と改めて思もう。
「うん。気をつけるよ」
心配をかけないようにそう答えると、
「夜遅くまで何してるの?本でも読んでるのか?」
いつもの僕なら正解だけど、残念ながら今回は違う。でも、話を合わせて、
「正解だよ。ちょっと没頭しすぎて気づいたら深夜の二時だったよ」
内容は間違っているけど、寝る時間はあってる。
「まじー?でも、それ俺もたまにあるかも」
「蓮も本読んでるのか?」
蓮が本を読むなんて珍しかったから、思わず聞いたけど違ったみたいだ。
「いや、ゲームとかだよ。没頭しすぎて気づいたら朝だったみたいなことはよくあるな」
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