僕は、心の中の君と永遠に…
そう言ってくれた。嬉しかった。今まで僕のせいで父は遠くまで行って働き、母はパートで忙しかったり、大変なことになって恨まれてるんじゃないかって思ってたから。安心したのか余計に涙が出て来てしまった。
泣き止んで気まづくなってしまったが、母がその空気を壊してくれた。
「そーだ、久しぶりにみんなで食事をしましょう。すぐに準備するわね」
母がハンカチで涙を拭きながらそう言って、母は父の会社の台所で母が持ってきた食材を使って料理をしはじめたので、僕も何か手伝おうとしたが、「いーのいーのお父さんと話しておいで」そう言って、母が気を使ってくれて、父と二人きりで話せる時間を作ってくれた。父と二人きりで話すなんて何年ぶりだろうか。
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