僕は、心の中の君と永遠に…
昔は、静かに家を出ることが多かった。
でも、あとどれ位、母に向かって「いってきます」を言えるのだろうと考えたら、必ずしたくなった。
「いってらっしゃい。車に気をつけていくんだよ」
そんなセリフ聞いたのは小学生の時以来だ。
余命宣告を受けてから母は死について敏感になっている。はっきり言って気にしすぎだ。でも、鬱陶しいとかは思ったことはない。
そういう僕は、病気にかかってからずっと敏感だ。
例えば、小学生の頃、友達と冗談半分で「死ね!」「消えろ!」とか色々言い合ってた。でも、今になって考えると、そんなことばっかり言ってたから自分に跳ね返ってきたのだと思う。
だから、周りで冗談半分でそういうことを言ってる人を見るとつい反応してしまう。
そんなことばっかり言ってると自分に返ってくるぞ、そう言ってあげたい。実体験だから信じてくれると思う。もちろん言わないけど、病気を患ってからそんな日々を過ごしてきた。本当に僕は哀しい人間だと思う。でも、そういう運命なのだと諦めてる。だから、せめて来世はちゃんとした人にして欲しい。僕が死んだら神にでも頼んでみるとしよう、そう思った。
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