LOVESS
「安定期に入る迄は出来ないとして。
その間、俺はどうしたらいいのだろう?って最近思っていて」


「えっ…」


どうしたら、って。


自分でしたらいいのでは?と思うけど、斗希は自分でしない人だった事を思い出した。



「だから、風俗に行く事は浮気に入るのか、一度結衣に訊きたくて。
時々、それ系の店に行っていいか。
ほら、そういった関係の女性達は、俺、もう切ってるから」


そういえば、私と斗希が結婚したばかりの頃は、
斗希は浮気をしていた。


それは、隠す事なく、頻繁に。


あの頃は、私と斗希との間に、好きだとかの感情もなく、
それがダメだと思う気持ちもなくて。


いや、多少はあの頃も斗希に対して、好きとかあったかもしれないかな。


あの頃は、その事で斗希を責める事は出来なかったけど、今は違う。



「それを、私が許すとでも思っていたの?」


怒りを抑え、そう訊いてみる。



「だよね…」


小さく笑い、コンタクトがずれたのか瞼に触れているその左手の薬指に、
私とお揃いのプラチナのリングが光っている。


結婚指輪。


「でも、結衣はなんで嫌なの?
俺が風俗に行く事に?」


そう訊いて来るけど、そんな事いちいち訊かないと分からない?とその顔を睨んでしまう。


「斗希が風俗とか。
考えたら、気に入らないから」


「なんで、気に入らないの?」


その顔は、真剣に訊いていて。


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