音のないこの世界で
「だめ」とか「無理に決まってる」とか言われるかと思ってた僕は予想外の返答に驚いてしまった。
「……いいの?」
念の為、もう一度確認して見ようと思った。
「いいわよ。それで、どんなバイトなの?」
僕は母にあのポスターの写真を見せた。
「こんな朝早くから?大丈夫なの?」
「うん。そのまま家に帰って家事とかすればちょうどいいかなって、学校から帰って放課後家事以外やることないから早めに寝るし。」
僕は母に考えていたことを話した。
「うーん。湊がそれでいいなら。でも、本当に無理しないでね?」
「わかってるよ。無理だけはしない。」