冷徹弁護士の独占欲にママとベビーは抗えない【極上悪魔なスパダリシリーズ】
起業する人の中には、まったく企業に属したことがない人もいると聞く。

私は毎月のお給料を保証してくれるうしろ盾を求めているだけ。

安定した収入のために、本来やりたいインテリアコーディネーターの仕事をあきらめようとしているなんて、バカかもしれない。

八木沢さんの言葉のおかげで目が覚めた。


「私……起業、したいです」

「それでこそ新見さんだ。パソコンとプリンターと、あとは特殊なソフトがいるな」

「はい」


どうして知っているんだろう。


「それ、俺がそろえてやる。出世払いでいい」
「本当ですか!」


自然と声が大きくなる。

なんの準備もなく突然無職になったので、特に起業するための貯金があるわけでもない。退職金と示談金でそろえられるが、すぐに仕事が入らなかったら生活できなくなる恐れがあるため、すごくありがたい申し出だ。


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