冷徹弁護士の独占欲にママとベビーは抗えない【極上悪魔なスパダリシリーズ】
たしかに、イタリアのベッドを得意とする家具メーカーのものだが……。


「お前、仕事熱心なのはいいけど、俺よりベッドばかり見てたのか?」


夢中だったのは、俺ではなくてベッドにだったというオチじゃないだろうな。


「ち、違いますよ。ベッドは今朝気がついただけで、昨日は彬さんのことばかり……」


ハッとして口をつぐむ七緒だが、もう遅い。
聞いたからな。


「俺のことばかりどうした?」


やっぱりからかいたくなるのは、しどろもどろになる彼女がかわいくてたまらないからだ。


「なんでもありません」

「あっ、そう。やっぱりベッドに夢中だったんだな」

「違いますって! 彬さんにです!……あっ」


勢い余って本音を漏らす七緒は、沸騰しそうなくらい顔を真っ赤にしてうつむく。


「俺も夢中だったよ。七緒に」


柄にもないが、彼女には伝えたくなる。


「だから、引っ越してこい」
「はい」


今度は素直にうなずいた彼女を強く抱きしめた。
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