冷徹弁護士の独占欲にママとベビーは抗えない【極上悪魔なスパダリシリーズ】
そして緊張で息が止まりそうな私も、同じように「誓います」と口にした。

すると、隣に立つ彬さんが一瞬私を見たような気がする。


「それでは指輪の交換を」


ビスチェタイプのドレスに合わせたロンググローブを外そうとしたが、焦っているせいかうまく外せない。


「ゆっくりでいい」
「は、はい」


彬さんが声をかけてくれたおかげで、落ち着けた。

無事にグローブを介助のスタッフに渡して彬さんと向き合う。

彼に左手を握られるだけで大きく心臓が跳ねるのは、これが電撃的な結婚だからだ。


無事に指輪をはめてもらうと、今度は私。関節に引っかかりうまく入ってくれなかったが、彼はじっと待ってくれた。


「誓いのキスを」


いよいよこのときが来た。


彬さんの手でベールが上げられ、彼との間に遮るものがなくなると、緊張がピークに達する。

きっと顔がこわばっていたのだろう。
彼は少しおかしそうに微笑んだあと、私を引き寄せて唇を重ねた。

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