冷徹弁護士の独占欲にママとベビーは抗えない【極上悪魔なスパダリシリーズ】
「はい。まだ出会って間もないのに、自分がこんな気持ちになるのが不思議です。でも、彬さんと一緒に歩いていけたらきっと幸せだろうなって」


結婚は、互いを知り尽くした恋人同士が決断するものだと思っていた。

けれど、そんなに待てない。

夫婦になってからじっくり互いを知っていくのも悪くないんじゃないかと思うようになった。


もしかしたら気の合わない部分も出てくるかもしれない。

でも、彬さんとならそれすら楽しめる気がするのだ。

それより、彼の手を放したらきっと後悔する。


「そうか」


彼はそうつぶやいたあと、なぜかリビングを出ていき、すぐに戻ってきた。
そして私の左手を取り……。


「え……」


私の薬指に、まばゆいばかりの大きなダイヤが輝く指輪をはめ、手の甲にキスをする。

婚約指輪? いつの間に用意したの?


「一生離さないぞ」
「はい」
「愛してる、七緒」


彼は私を引き寄せて熱い唇を落とした。
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