冷徹弁護士の独占欲にママとベビーは抗えない【極上悪魔なスパダリシリーズ】
仕事の話以外にも報告したいことがあるのに。


「喜んでくれるよね……」


お気に入りのソファに座り、お腹に手をあててつぶやく。

実は仕事のあと、病院に行ってきた。そうしたら妊娠しているのがわかったのだ。

生理が遅れていて、もしかして赤ちゃん?と思っての受診だったけれど、もともと生理不順はよくあるので、彬さんには内緒にしておいた。

期待させて違ったら申し訳ないと思ってのことだ。

避妊しなくなった彼だけど、ふたりで子供についてじっくり話し合ったことがなく、欲しがっているのかそうでないのかわからない。

妊娠しているとわかったときは喜びがこみあげてきたけれど、急に不安になってきた。

大丈夫よね……。

避妊しなければ妊娠する可能性があるのは、もちろん知っているだろうし。

きっと、そういう話をするのが照れくさいだけよね。

そう考えながら、彬さんの帰りを待った。


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