冷徹弁護士の独占欲にママとベビーは抗えない【極上悪魔なスパダリシリーズ】
一理あるが、インテリア部にいるのに各部員の提案の良し悪しを判断できない上司というのもどうかと思う。

部で会議をしても、司会進行をするだけでまったく自分の意見などない。


「腰かけと言われるのは心外です。そりゃあ女性は出産という大きな仕事がありますから、必要な休暇を申請しますが、いい加減な気持ちで働いているわけではありません」


反論したものの、悔しくて唇を噛みしめる。


インテリアコーディネーターの試験の勉強もかなりの時間を費やした。

睡眠時間をぎりぎりまで削り、休む間もなく勉強漬け。
大学受験でもするかのように没頭してようやく得た資格なのだ。

だからこそ、それを生かせる職場に就職できたときはうれしくて、毎日のように先輩に教えを乞い、ようやくひとり立ちできた。

それなのに腰かけだなんて。


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