桜色オレンジ


そんな浮かれた状態でおじいちゃん家に帰ると、家の前に1台の車が止まっていた。


ドクッと、心臓が変な音を立てた。嫌な予感がする。
その場で立ち尽くしていると騒ぎ声が聞こえた。

「居ないわけないだろう!桃花は俺たちの子供だ!」

「そうですよお義父さん、隠さないで下さい」

「やかましい!なにが子供だ!!桃花に酷い扱いをしている奴が親を語るな!」


おじいちゃんと両親が喧嘩をしている。
.......わたしのせいで。


「あっ、桃ちゃん!パパ、ママ、桃ちゃんいたよー!」

わたしに気付いた紫花が、駆け寄ってくる。
どうして、この人達がここにいるの…??

「ああ心配したよ桃花、さあ家に帰ろう。」

そう言ってお父さんがわたしの腕を掴んだ。
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