桜色オレンジ
「紫花が今まで海外に行っててわたしと付き合ってることを知らないからだよ」
奏橙くんが助けを求めるようにこちらを見つめていたから、自分から言うしかなかった。
「うぇっ、マジ!?海外!?ヤバッ。
双子なのに椎名は行ってないんだ!?」
「うん、わたしは邪魔者だからね。」
クラス中に変な空気が漂う。
余計なことを言ったかもしれない。けど、事実だもん。
「はーいじゃあ授業始めるぞー」
先生が来てくれたおかげで、重い空気はなくなった。
*
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「奏くーーん!学校案内して欲しいな!」
「えっ、あぁうん」
お昼休み、紫花がわたしのクラスに来て奏橙くんを連れて行ってしまった。
その姿を見てみんなわたしの方を見る。