桜色オレンジ


ショッピングモールからの帰り道で紫花ちゃんに会った。

「あれっ、奏くん!こんなところで何してるの?」

「ええっと、買い物を…」

僕が持っていた小さな紙袋を指さして

「…桃ちゃんへのプレゼント?」

と少し悲しそうな顔をした。

「…うん、付き合って初めてのクリスマスだから…。」

「そっか、ねぇ奏くんは桃ちゃんのどこがそんなに好きなの?」

聞き方にすこし違和感があったけど、姉妹ともなれば気になることなんだろうか。


「優しくて、笑顔が可愛いところかな。自分よりも、人を優先してしまうところとか…。」

「ふーん…、奏くん桃ちゃんのこと大好きなんだね」

「、うん」

そうやって言われると、少し恥ずかしい。
けど、桃花ちゃんを好きな気持ちは変わらない。
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