桜色オレンジ



「紫花ちゃん、本当にごめんなさい」

「いいの、奏くんが無事でよかった。
……けど、私もう歩けないのかな?」

「…」


先生はリハビリすれば補助器具などを使えば歩けるかもしれない、けどそれは本人の努力次第だって言ってた。


「ごめんね、私奏くんを助けたい一心だったから…」

「謝るのは僕の方だよ、僕のせいで紫花ちゃんが事故に遭ったんだから…」

「もし歩けなくなったら、この先ずっと車椅子とか…だよね。パパやママ達に負担をかけさせちゃうな…。」

「…僕が、僕がいるよ。」

「ほんとに…?」


その時の紫花ちゃんはなぜか不気味に笑っていた。
紫花ちゃんのそばに居なきゃいけない、と思っていても桃花ちゃんを諦めることが出来なかった。


「僕はどうすればいいんだろう…」

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