桜色オレンジ



「桜庭……!?」

「あなたさっきの…!何しに来たの!?」

「桃花が倒れた時に『そういう事して気を引こうと思っても無駄だよ?』って言ってたけど、それアンタの事だよね?」

「っ!」

「ほんとは歩けるんだろ?だけど歩けない定にして櫻をいつまでも引き止めてるんじゃねぇの?」


確信はない。けど、最初に会った時に違和感があった。
椎名を見つけて向かってくる時車椅子を自走する際に、足を使っていたから。


「…そ、それは」

「……紫花ちゃん、?本当なの…?」


どうやら櫻は気付いていなかったようだ。
自分を追い詰めすぎて、見えていなかったんだろうな。


「〜〜〜!ちょっとだけ、ほんとにちょっとだけ!!
先生たちがやれって言うから、やってあげてるの!あなた達みたいに普通には歩けないわよ!」

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