桜色オレンジ
「ま、数学は1番自信あったからね」
「そっ、か」
「なに、椎名そのカオ。おれに1位とって欲しくないの?」
「そうじゃなくて…」
桜庭くんに嫌な思いさせちゃったかな?
別に変な意味はなかったんだけど…。
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全ての教科のテストが返ってきてしまった。
桜庭くんは数学以外のテスト結果はわたしには言わなかった。
もしかしたら、いい点数じゃなかったのかな…?
「じゃあ今からテストの順位表を返すぞー、これ受け取った人から帰りなー」
出席番号1番の人から、受け取って次々と帰っていく。
わたしは桜庭くんの次だから、緊張する。
「桃花、聞いてよ!相変わらず3位だよ!!」
「さすがクミちゃん…」
決して揺るぐことのない3位。
でもわたしが今気になるのはどっちが1位かってこと…