桜色オレンジ
「…っ」
「桃花ちゃん桜庭のところに行くの?」
「、それは」
「…いやだ、僕は今でも……」
その後、何が起きたか理解するのに時間がかかった。
けど唇に何か柔らかいものが触れていて、理解出来た。
「…わ、たし」
奏橙くんのことが、好き。
……だった。
こんな形で、気付きたくなかった。
わたし、桜庭くんが好きなんだ。
「ごめんなさい、わたしは……」
「……」
「わたし、桜庭くんが、すき」
「…、そっか……。ありがとう、桃花ちゃん」
今ものすごく桜庭くんに会いたい。
奏橙くんに手を振って、慌てて教室に戻ったけど桜庭くんの姿はもうなかった。
……そういえば、順位表貰ってすぐに教室から出ていったんだっけ。