桜色オレンジ
「俺、橘響介!(たちばなきょうすけ)よろしくね!」
「あ……えと、椎名桃花です」
「うんうん、よろしくよろしく。椎名サンが隣なら俺毎日学校来るなー」
「椎名さんが隣じゃなくても来いよ、馬鹿」
急に、橘くんの後ろから聞き覚えのある声がした。
「おっす桜庭!どしたん」
「響介、椎名さんの隣なの?もし良かったらおれと席変わってくれない?廊下側の1番後ろの席のクジ持ってるんだけど。」
「おう!イイぜ!でもなんだ?お前椎名サンと付き合ってんの?」
「そうそう、いちゃいちゃしたいから早く変わってくれる?」
「お、おぅ邪魔して悪かったよ」
橘くんはなんの疑いも持たずに桜庭くんとクジを交換して席を移動してしまった。
「……ちょっ、今のなに!?なんでわたしが桜庭くんと…っ」
「変わってもらう文句にはちょうどいいでしょ」
何を言っているのこの人は。てかなんでわたしの隣なの…