桜色オレンジ



*




*





「…ていうかやっぱり桃花、桜庭と仲良いよね?
朝も桃花のこと借りるって言ってたし席替えの後も話してたじゃん?」



クミちゃんが駅前のカフェの新作パフェが食べたいとのことでちょうどそのパフェを食べている時のこと。



「な、仲良いだなんてそんな…」




きっと桜庭くんに好きな人を聞かれている時のことだ…
どうしよう、クミちゃんになら煙草のこと話してもいいかな…?



「桃花?」



「…あー、えーっと、実は……、桜庭くんにわたしの好きな人がバレちゃって。その事を他の人にとか、奏橙くん本人とかに言わないように口止めする為にパシリになっているだけ…でして」



「は?なに、桜庭は桃花の気持ちを利用するような奴なの?」



一瞬でクミちゃんの表情が険しくなった。



「ううん、違うの、わたしからなるって言ったの。
奏橙くんに知られたら、困るし……」



我ながらよくもまあこんな嘘がベラベラと言えるもんだ。
かなり言葉とかおかしくなってるけど、バレてないかな…?

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