桜色オレンジ
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あの後どうやらわたしは寝てしまっていたらしい。
目が覚めた頃には放課後になっていた。
「椎名さん、目覚めた?お腹の痛みはどう?」
さすがに放課後になったから先生も戻ってきていた。
「もう大丈夫です、ありがとうございました」
「気を付けて帰るのよ」
「はい、さようなら」
ぺこっと頭を下げて保健室から出て教室に向かった。
人はもうそんなに居なかった。
教室に着くとクミちゃんが残っていた。
「!桃花!大丈夫!?」
「うん、大丈夫ありがとう」
「全然戻ってこないから心配したよー…。」
教室を見渡すと桜庭くんはもう居なかった。
保健室に行く前に心配して声掛けてくれたのに、お礼言えなかった…。
「なんか温かいもの食べて帰ろうよ」
「そうだね」
クミちゃんと駅前のカフェレストランに向かった。