桜色オレンジ




母さんは結婚後も、元彼のことが忘れられなかった。
そのせいで精神的に追い詰められて、うつ病になったらしい。



けど妊娠したことにより、子供のためにもしっかりしなきゃと少しずつ落ち着いて来た頃におれ達が生まれた。



そして生まれて直ぐに、父さんは自分の子じゃないと、そう思ったらしい。



DNA鑑定した結果、おれは元彼の子供だったっていうワケ。








その後から中学の間は、極力母親と顔を合わせないように生活をしていた。




「橙樹くん、悪いね」




けど、高校に入ると同時にお金の心配はしなくていいからと一人暮らしをさせられた。



「しまは、家から通える高校に行ってもらうようにする。
けど…橙樹くんはなるべくしまとも関わらないようにしてくれないか?」



「うん、分かった」



たぶん、優等生のおれは中学あたりから居たのかもしれない。無意識に使い分けてるから、自覚はないけど。


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