桜色オレンジ
「え、なにどーなってんの。やっぱり桃花、桜庭と付き合ってるの?」
「ち、違うって!好きな人バレちゃって、パシリになってるだけだよっ」
「あー、なんかそんな事言ってたね。気持ちバレないようにしなきゃいけないって辛いよね…。」
「うん…。」
奏橙くんには、絶対バレちゃいけない。
今も、好き…だなんて。知られちゃいけない。
*
「桃花ちゃん、ごめんね少しいいかな?」
お昼休みが終わる時間。
奏橙くんが慌てた様子でわたしの教室へ来た。
「奏橙くん?どうしたの?」
「もうすぐ文化祭があるでしょ?それの準備とかをしたいんだけど生徒会の人が足らなくて…。桃花ちゃん、協力してくれないかな?」
「えっ、わたしなんかで良ければ全然いいよ?」