桜色オレンジ



本来産まれて来るはずなかったわたし。
予期せず出来てしまったから、わたしは要らない子とされている。




*





*




気が付くと朝になっていた。
色々ぐるぐる考えているうちに寝てしまっていたようだ。



桜庭くん、熱大丈夫かな…。
それと昨日しまさんが行ったこと、知ってるのかな…?


「とりあえず急がなきゃっ」


電車の時間に遅れそうだったから、慌てて準備した。





「桃花〜おっはー!」


教室に着くなり、クミちゃんが声をかけてくれた。


「クミちゃんおはよう!」

「桜庭、来てないねぇ」

「っ、なんで桜庭くん!?」

「えー、だって桃花ゼッタイ桜庭となんかあるでしょ…
って言うか、早く櫻なんか忘れて桃花に幸せになって欲しいの」

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