影がいるから私がいる
「りっちゃん、おはよ♪」

私の挨拶にりっちゃんは眩しいばかりの笑顔で、

「おはよ、海希♪」


うわ~、やっぱりりっちゃんは格好いいな~…
この人が私の彼氏なんだよね~。


やばっ!顔が半端無くニヤけてきちゃう。
変に思われちゃう…。


「海希、村長は?」


りっちゃんの言葉で正気に戻った私は慌てて答えた。


「あ、居間で仕事してるよ。
何かりっちゃんと私に大事な話があるみたいだよ。」


りっちゃんは「?」って顔で、


「話?何だろ?」


「ん~、分からないけどとりあえず聞いてみない事には分からないしね。
さ、とにかく上がって上がって。」


りっちゃんは靴を脱ぎながら、


「ああ、おじゃまします。」



私とりっちゃんは居間の前に立ち尽くした。
二人して緊張のあまり、入るに入れなくなってしまったのよ。
緊張を解きほぐそうとりっちゃんが手を握ってきてくれた。


「大丈夫…行こうか…」
「うん…」


「失礼します!」


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